BLOG

上肢のお怪我、、、

はじめに、、、

皆さんこんにちは。
寒い季節が続いておりますが、お身体に不調はございませんか?
ここ最近ではこういった陽気の影響もあるせいか、筋肉の損傷や腱、靭帯のお怪我でご来院される患者さまが多くいらっしゃいます。
様々な発生機序で痛めることがありますが、スポーツだけでなく日常生活の何気ない作業や動作でも痛めることがあります。
不意に指をぶつけた。。身体を捻った時にピキッとした。。など、大したことがないと思っていた事が長続きするお怪我になっていることもあります。

今日は上肢(肩周囲~手指)の起こりやすく、見落とされやすい疾患をご案内していきます。

肩腱板損傷

スポーツ中ですと、ボールを繰り返し投げる。生活では転倒し手をつき、上腕長軸方向からの圧迫外力。肩部を打撲。挙上運動で掃除をしたり物を持ち上げたりする。
こういった動作きっかけに肩甲骨などの上肢帯周囲に付着する筋肉や腱などに負担がかかり受傷します。

・症状
圧痛は三角筋部にみられる。
肩峰下に雑音、陥凹、挙上障害。
上記でお伝えした肩甲骨周囲に走行する棘上筋、棘下筋などの筋委縮が進行する。
腱板損傷を起こすと、典型的な方の上げ方がある。←顔面部に肩を近づけるようなしぐさで前側方から挙上。

当院では腱板損傷の疾患の方が多くご来院されています。
問診中にも新鮮か陳旧か。外傷歴の有無。患者さんの訴える疼痛部位、疼痛肢位の確認。
自発痛、夜間痛、運動時痛の確認。※五十肩、石灰性沈着性腱板炎との鑑別。

僕たちが外から診る視診の際も、前、後、側方の3方向から行う。
腫脹、熱感の有無。疼痛肢位、無痛肢位の動作確認。
五十肩や広範囲の腱板断裂や損傷の場合、筋肉の萎縮を認める為、動作時の筋委縮の有無を確認する。

触診では完全断裂している場合、陥凹を触知できます。部分損傷でも限局した圧痛、熱感を認めます。

その他の検査法としてはいくつかの腱板損傷テストを行います。

①有痛孤
上肢(腕)をゆっくりと外転させ60~120°の外転域で疼痛が出現し、それ以外の領域で疼痛を感じないものを陽性とします。

②挙上時雑音
施術者が患者の肩部前面に手をあてもう一方の手で腕を挙上させ90°付近で施術者の手指に轢音を感じるものを陽性とします。

③インピンジメントサイン
片方の手で肩甲骨を上から抑え、他方の手で上腕骨長軸圧方向に圧を加えながら上腕部を内側へ内旋した際に患部が圧迫され疼痛を訴えるものを陽性とします。

④ドロップアームサイン
上肢(腕)を外転し90°付近で手を離した時に上肢が保持できず落ちてしまうものを陽性とします。



肘内側側副靭帯損傷(MCL)

以前の投稿でもゴルフや野球、その他のスポーツなどで肘の外側上顆炎、内側上顆炎が発症する内容を投稿しましたが、今日は肘の内側に付着する内側側副靭帯について。
内側側副靭帯は肘関節の安定性にもっとも重要な靭帯であり、前線維束、後線維束、横走線維束の3つの線維束で構成されています。
主に損傷されるのは前線維束であり、これは帯状に上腕骨内側上顆の基部から走行し太く強い重要な線維束です。
外側にも重要な靭帯が付着していますが、この2本の靭帯が左右の動揺性を安定させています。
もし内側靭帯が断裂すると外反ストレスでしならせると明らかな動揺性をしめします。

症状の程度は3度に分類されます。

1度 微細な線維の微小断裂で軽度の腫脹、疼痛で不安定性はなく圧痛のみみられる。
2度 部分断裂で限局した中等度の腫脹であるが、ときに関節血腫のため激しい疼痛がみられ軽度の不安定性がある。
3度 完全断裂で腫脹と不安定性を示す。屈筋腱の断裂、関節包の断裂を伴っていれば観血療法(OPE)の対象になる。

不安定性徒手検査法

①肘関節外反ストレステスト
肘関節屈曲15~30°くらいで肘の外反を強制する。

槌指(マレットフィンガー)

マレットフィンガーは指の第一関節(DIP関節)の伸筋腱が断裂し曲がったまま伸ばせなくなる状態の指の事で、主に何気ない突き指などがきっかけで起こることが多いです。
またその突き指を起こす際も野球やソフトボールなどでボールが指先に強打し発生したり、ドアに指先を挟み起こす突き指などに多いです。

分類 ※いくつかのパターンがあります。

1度 指伸展の終止腱がその付着部で断裂を起こす。
2度 腱性部で断裂せずに付着部の剥離骨折を起こす。
3度 DIP関節(先端)に長軸のの衝撃を受け、末節骨背面から関節面にかけて骨折を起こし、末節骨が掌側へ脱臼する。

どの損傷でも、指先が下へ落ちてしまい変形をします。
もし、誤って指を痛めてしまった場合に痛みが強い場合は、視診にて指先を確認してみましょう。

症状は、指先は屈曲位となり自動伸展が不能です。
1度損傷の場合、腫脹や疼痛が軽度の患部の圧痛もないのが特徴なので、すぐ直るだろうと見落としがちです。
骨折を伴っていれば、指の背側部に著明な腫脹や皮下出血班が現れます。

当院では、指先を固定するアルフェンス固定、マジックバンドなどを利用した固定具を取り付け固定していきます。
先ほどご紹介した腱板損傷、肘関節内側側副靭帯損傷(MCL)も同様に患部の安静、回復を促すための固定や処置を施します。
医療機関によって治癒へ向けたアプローチは様々な方法がございますが、エムズ整骨院では更に患者さまの置かれてる環境(仕事、部活、習い事)などに合わせ、固定の強度から期間、リハビリ導入の優先順位など細かいところまで皆さまとご相談し、施術していきます。

一つの疾患を細かく伝えるとまだ沢山の情報がございますが、まずはこういったケースの上肢周囲のお怪我があることを知っていただき当てはまった内容があるか。または、既にこのお怪我を受傷し悩まれている方がおりましたら当院に是非、ご相談ください。
一緒に治していきましょう。
状態や程度、発症時期により内容は異なりますが、当院にできる最善の治療内容をご提案いたします。
また、この内容をご覧になってご質問、ご意見などございましたらDMやメッセージもお待ちしております。

皆さんが元気になって頂けるよう毎日、治療に全力で取り組んで参ります。