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大腿部の怪我(太ももの怪我)

大腿部打撲

大腿部(太もも)を強打して筋肉を損傷する。大腿部の前側の打撲はサッカーやラグビーなどといったコンタクトスポーツに多く見られます。別名はチャーリーホースとも呼ばれています。

■発生機序
大腿四頭筋の強打、コンタクトスポーツで相手選手の膝、肘、ヘルメット、あるいはキックなどにより打撲を受けることで発生します。
■症状,所見
受傷直後は鈍痛と程度によって運動制限がみられる、症状は時間の経過とともに強くなるがこれは引き続き生じる腫れによるところが大きい。損傷の程度が高度な場合、筋肉の出血で筋内圧が上昇し、皮膚が緊張して光沢を帯びるものがある.翌日には患部の腫脹。圧痛、膝関節の屈曲制限(曲げられない)がみられる、まれに,筋内圧が過度に上昇し、急性のコンパートメント症候群を合併するものがある。
経過が長くなると、骨化性筋炎や筋組織の拘縮により、膝関節の屈曲制限を残すものがある。
■分類
1.軽度
疼痛、腫脹は軽く、膝関節は 90°以上曲げられるもの.
2.中等度
疼痛、腫脹はやや強く、膝関節が90°まで曲げられないもの。
3.重度
疼痛、腫脹は強く、膝関節が45°まで曲げられないもの。

■治療法
筋打撲の治療は保存療法が原則である、急性期には出血を最小限にとどめるために、ただちにRICE 処置を行い、膝関節屈曲制限を考慮してできるだけ損傷筋を伸長させる肢位をとり、血腫形成を抑制する。RICE処置は痛みや大腿周囲径の増大が落ち着くまで続ける。荷重は可能な範囲で行う、重度の損傷では、著明な血腫が前方に発生しやすいので、受傷後,5.6時間以内に痛みが増悪してくる場合は医師の診察を仰ぐ
急性期を過ぎて、膝関節の屈曲が 90°以上可能であれば3週以内の復帰が見込める、3日以降に90°の屈曲が不可能な場合には温熱療法と無負荷の可動域運動を慎重に行う.

大腿四頭筋肉離れ

■発生機序
大腿直筋に多く、股関節伸展位、膝関節屈曲位で収縮させたときに発生する。
その他の危険因子として,①筋疲労、②先行する筋損傷の存在、③ 柔軟性・コンディション低下、④不適切なウォーミングアップなどがあげられる。
■症状,所見
急激な大腿前方の痛みを感じ、重症度に応じて様々な程度の腫脹、皮下出血斑、硬結および膝関節屈曲制限が生じる。皮下出血班は24時間以内では現れにくい。大腿四頭筋を収縮すると退縮した塊を触知できるが、時間の経過とともに腫脹により触れにくくなるので、24時間以内に確認する必要がある。
程度による分類
1. I度
一般的に軽度な痛みで、筋腱複合体の最小限の損傷。
軽度の腫脹および筋機能低下や可動域制限がみられる.
2、II度
筋力や可動域が制限される筋腱移行部の損傷。
3.Ⅲ度
非常に大きな負荷による筋腱移行部の断裂.
■手検査,計測
1. 関節可動域
膝関節の屈曲角度を腹臥位で計測する
軽度:膝は90°以上屈曲可能
第四章各論
中等度:90°未満の屈曲制限
重度:45°以下の屈曲制限
2. 大腿周囲径
治療法
重症度により変化する、初期治療は RICE処理、荷重歩行の制限、圧迫,挙上と冷却は筋内の出血や腫脹の量を軽減させるのに有効である.急性期が過ぎたら関節可動域訓練、温熱療法、ストレッチおよび等尺性・等張性収縮運動など組み合わせて行う。
スポーツ活動復帰の許可条件は大腿部打撲と同様である.
■再発予防
とくに初めての受傷の後では適切な治療を行うことが重要である.
疲労した筋は肉ばなれを起こしやすい。ストレッチやウォーミングアップも肉ばなれの予防に有用である。

まとめ

今回は大腿部の怪我についてお話ししました。
大腿部の怪我は損傷部位や損傷パターンによって処置が異なります。
部位に合った処置や治療を行わないと競技復帰が遅れたり、日常生活に支障をきたすこともあります。
正しい方法で治療を行いましょう。

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